私がこどもをつくるのが怖かったわけ

子育て

先日、紹介しました本「はじまりは愛着から」佐々木正美・著(2017)福音館

ここで「私の印象に残ったもの3選」の最後のひとつについて、

そしてそれに繋がる過去について

今回は書きたいと思います。

私自身が受けたしつけ

印象に残ったものは「叱る」ことについてです。

どうしてそれが印象に残ったかと言いますと

私自身が受けたしつけに関係してきます。

私は「叩かれて」育ちました。

長女ということもあり、特に厳しくされました。

どのくらい叩かれていたのが、なんとなく伝わる出来事があります。

私が小さいときは、毎日シャンプーする習慣がなかったのですね。

40年も前ですから。

だいたい2日に1度。

そんなある日、おそらく4,5歳のときだったでしょうか。

うちの母親が私の頭が臭くないか匂いを嗅ごうと近づいたのですね。

私はとっさに「叩かれる!」と思って身構えてしまいました。

そのような誤解をするくらい、叩かれていました。

結局そのときは、その態度が母親の癇に障ったらしく、叩かれました。

私は幼いながらも「大人になっても母親のようにはならない」と思っていました。

 

そんな私には、年の近い妹、そして12も年の離れた弟がいました。

弟がまだ赤ちゃんのとき、私と母親で買い物に行くときがありました。

大型スーパーで買い物をしたあと、母が買い忘れたものに気付き

小さいスーパーによって「ちょっと待ってて」と言って

私と弟を車に残して買い物にいきました。

弟は寝ていたのですが、間もなく起きて泣き始めました。

私はあやしたのですが、全然泣き止まない弟の大きな泣き声にいらだち

弟の腕をつねってしまったのです。

もちろん泣き声は、さらに大きくなりました。

私はハッとしました。

これでは、自分も大人になったときに母のようになってしまうのでは・・・と。

 

このできごとがあってから、私は「大人になっても子どもをもつのが怖い」と

子どもながらに思うようになりました。

結婚をして・・・

私は29歳で結婚しました。

そのときは仕事が忙しく、当時の勤務地から、転職も考えていたので、

すぐに子どものことは、考えられませんでした。

その後、転職、引っ越しをしました。

年齢は既に30過ぎ。

子どもは「欲しい」と思いつつも過去のことから「怖い」という思いもありました。

私はその思いを夫に話ました。

夫は「(私)がそんな風になるなんて思えない。もしなっても自分が止める。」と

言ってくれました。

 

結局、子どもは自然にはできずに、仕事も充実していたこともあり、

そのまま過ごしていたのですが、

年齢を考えて不妊治療を受け、

私が38歳のときに息子が産まれました。

 

息子は3歳ですが、今まで手を出したことは、ありません。

手を出しそうになったこともありません。

(食事のことでイライラしてものにあたったことはありますが・・・)

佐々木さんによる「叱る」について

それでは、著者の佐々木さんが述べている「叱る」について

印象に残ったことを書いていきます。

子どもを叱っているとき、子どものためと思いながら、実際には親自身の感情や衝動の自制ができないで叱りつけていることが多いのです。

そういう叱り方が、子どもの教育、しつけ、情緒や社会性の発達などのために、よい影響を与えないことは明らかです。

子どもを叱るときー自尊心を育てるしつけーp95

では、どう叱ればよいか、佐々木さんは次のように述べています。

「しつけ」に際しては、しつけとして大切に思うことを、できるだけ穏やかに、必要に応じて必要なだけ、そのときどきに繰り返して教え、伝えます。そしてもっとも大切なことは、教えられたことを子どもが納得し、きちんと自主的に実行するのを、待っていてやることです。そうなるまで、手を貸して助けてやることです。

しつけは繰りかえし教え、待つことー子どもの自律性を育てるためにーp101

そして佐々木さんは「一週間でいいから、一度も子どもを叱らないでみてください」と話しています。

私も、息子にしつけが必要な場合は、

穏やかに繰り返して伝えていくことを心がけていこうと思います。

「怒り」が噴き出さないように大切な「心の蓄え」

怒りっぽくなっているのは、互いに「安らぎあえる人間関係」によってもたらされる「心の蓄え」が不足がちになっていることを意味します。

怒りー誰にでもある感情、みんなが違う感情ーp106

そして、ささいなことで過度の怒りを表現しなくてもよくなるには、夫婦関係をはじめ、地域社会、親類縁者、友人や知己との交わりを深めながら生きることを心がけるのが大切です。

同上

子どもができてしまうと、自分の時間を自由にとることが難しく

今まで気軽にできていた友人との食事なども

どうしても難しくなってしまいます。

加えて今はコロナ禍です。

余計に、外で食事などは難しくなっています。

「心の蓄え」を満たすことも、意識していかないと

気づかないうちに、怒りっぽい自分になってしまうと思います。

まずは、自分が何で「心の蓄え」を満たすことができるのか

探していくことから始めるのもいいかと思います。

私は母の「叩くしつけ」は間違っていると思いますが

料理・裁縫など家事はしっかりでき、

義両親の介護までした母は、すごいと思っています。

母曰く、母の方が祖母にもっと厳しいしつけをされたそうです。

親は「自分のされたしつけを、我が子にもする」と言います。

だって、そのやり方しか知らないわけですから。

私は、それが怖かった。

 

それを「変えたい」と思い、知識なども取り入れて

今は健全な育児ができていると思っています。

でも、「心の蓄え」がいつ枯渇するかわかりません。

自分を客観視しながら、心の蓄え不足にも気づけるようにしていきたいです。

不足していたら、夫に息子を任せて遊びに行きます(笑)

 

今日は、私の昔話にお付き合いいただき、ありがとうございました。

それでは、今日も笑顔で^^

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