根拠のない自信を育てよう「はじまりは愛着から 人を信じ、自分を信じる子どもに」

子育て

先日、紹介しました本「子育てのきほん」

これと似たようなものを読んだことがあるなぁと思って家の本棚を見たら

同じ著者、佐々木正美さんの本がありました。

「はじまりは愛着から 人を信じ、自分を信じる子どもに」佐々木正美・著(2017)福音館


この本は、私がつむ太を妊娠する前、子どもの自己肯定感に関する研究をしていたのですが

そのときに、参考書として購入したものでした。

今回は、この本を紹介します。

乳幼児から思春期まで幅広く書かれた本

本書は、同じ方が書かれているので「子育てのきほん」と似ていますが

55の項目で書いてあった「子育てのきほん」よりも体系的に書いてあります。

また、「子育てのきほん」はやはり「きほん」だけあって

乳幼児期にあてはまることがほとんどでしたが、

「はじまりは愛着から」は、乳幼児期だけでなく

思春期のこと、母子家庭父子家庭のこと、そして発達障害のことについても述べられています。

著者の佐々木正美さんは、自閉症治療教育プログラム「TEACCH」を研究された方でもあります。

 

本書は章立てはしておらず、33のことについて、書かれています。

いくつか紹介しますと、次のような項目があります。

「元気のもと」を育むー元気のない子どもに親がしてやれることー

感動と意欲の源泉ー根拠のない自信を育てる大切さー

思いやりや身近な人とともに育つー共感する気持ちを基礎にー

子どもと言葉遣いー言葉は人格であり、生き方の姿勢ー

子どもに言ってはいけない言葉ー本音で話す子どもに育てるためにー

子どもがいじめられているとわかったらー子どもの自尊心を守ることに最善を尽くすー

なぜ子どもは思春期につまずくのかー「自分」を探し求めてー

いい母、いい子という価値観ープレッシャーにつぶされないでー

どれも気になる項目ですよね。

それでは、本書の中から、いくつか紹介していきます。

人間が「人を信じ、自分を信じて」生きていくための基本感情が愛着

まず題名となっている「愛着」のことです。

著者の佐々木さんは、『「いい子」に育てないすすめー人を信じ、自分を信じる子どもにー』という項目で、次のように述べています。

子どもは充分な保護のもとで、母親に対し、まず愛着感情を抱きます。そのとき、どれだけ無条件に近い愛情や保護を与えられるかが、人間性の基盤とされる愛着感情を育ててやれるかの重要なポイントになります。

本書p24

では、この愛着感情が、人を信じ、自分を信じて生きていくためにどうして必要なのでしょうか?

子どもにかぎらず、私たちが日々幸福に生きていくためには、根拠のない自信が必要です。

p191

多くの人は幼いころ、母親との関係のなかで、愛着が充分に続くであろうと確信し、基本的信頼を育みます、つまりこれが、根拠のない自信なのです。

本書p192

愛着感情は、子どもの中に「根拠のない自信」をつけてくれます。

この「根拠のない自信」があるからこそ、その後の社会(まずは学校ですよね)での

友人や大人(先生)との関係を築くことができます。

また、「根拠のない自信」があるからこそ、様々なことに挑戦していくこともできます。

愛着感情を育てることは、我が子の社会に出ていったときに、

生き生きと自分らしく生きるために、とても大切なことだということが、分かりました。

私の印象に残ったもの3選

ゲーム機をあたえるべきか

子どもに与えていけないものはめったにありません。好ましくないものを求めているように見えたら、本来与えられるべきものが不足しているはずです。

本書p80

親御さんの多くが悩むでしょう、ゲーム機問題。

著者の佐々木さんは、「買い与えてやるのがいいと思います」と述べています。

しかし、「ゲームばかりに没頭してしまうとしたら、その原因に思いを向けてやってほしい」とも述べています。

つまり、「もの」を要求されたときに、本当は心の要求があるのではないかと疑うことです。

 

つむ太は、今のところそれほど困った要求をすることは、ありません。

強く要求があれば「本当に欲しいのだな」と思って、買ってあげることもあります。

「ちょっとこの要求はのめないな」というときは、

ダメな理由を話すと、わかってくれることが多いです。

なので、今のところは「心の要求」は大丈夫だと思いますが

仕事が忙しくなったり、つむ太が成長してついつい放っておいてしまうこともあったりするかもしれません。

『「もの」の要求には満たされない心があるかも』ということを、忘れずにいきたいと思います。

子どものウソに悪意はない

「うそつきは泥棒の始まり」と言われるように

私たちは「ウソ=悪」という印象があります。

しかし、著者の佐々木さんは次のように述べています。

子どもがウソをついているとわかっても、けっして強く叱ることはせず、「お母さんにはあなたのウソがわかっているのだ」ということを、できるだけ穏やかに伝えることです。そして、その先の会話を自然に、上手に続けられるよう、子どもの言うことをじっくり聞く努力や協力をしてあげてください。

本書p88-89

大人だって、ウソをついたり誤魔化したりすることはありますよね。

かつ、ウソをつこうと思ってついたのではなく、つい出てしまうことがありますよね。

それは自己防衛反応です。

子どもだって同じだと思います。

それを頭ごなしに叱ってしまっては、本当のことは言いづらくなってしまいます。

また、叱られるのが怖くなってしまって、ますますウソをつくようになると思います。

佐々木さんは「ウソを叱らなかったといって、子どもがますますウソをつくようになっていくわけではないのです。」とおっしゃっています。

私もつむ太がウソをついてしまったときに、頭ごなしに叱らないように

穏やかに対応できるよう、心がけていきたいです。

3選目は・・・

印象に残ったものを2つあげたのですが、

3つ目は、私が一番気にしていることでもあり、長くなりそうなので、

後日あげたいと思います。

佐々木正美さんの本を2冊紹介しました。

読みやすさでしたら「子育てのきほん」だと思いますが、

私としては、今回紹介しました「はじまりは愛着から」をおすすめします。

ぜひ、お手に取って読んでみてください。


それでは、今日も笑顔で^^

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